①技術開発:分野横断的なニーズが整理されていない
// ROADMAP
分野横断的なニーズが整理されていない。新たな防災技術を生み出す研究開発に投資が必要。
// BOTTLENECK
地震・洪水・土砂崩れ・高潮・インフラ老朽化という異なる災害・課題に対応する技術ニーズが、所管省庁(国交省・農水省・気象庁・内閣府等)の縦割りで整理されている。「何の技術を研究開発すれば最も多くの命と財産を守れるか」という横断的な優先順位が明確でないため、企業や研究機関が研究開発の方向性を定めにくい。防災庁設置後に「分野横断的なニーズ整理」の機能が強化される期待がある。
②商品化:機能要求水準が不明・他分野技術の活用可能性が不明
// ROADMAP
現場で求められる機能要求水準が明らかでない。防災に活用可能な他分野の技術、防災技術の他分野への活用可能性が明らかでない。
// BOTTLENECK
「どれくらいの精度の早期警戒システムがあれば避難時間が確保できるか」「ドローンによるインフラ点検でどの程度の画像分解能が必要か」といった「機能要求水準」が自治体・インフラ管理者側で整理されていない。この基準がないと、企業が「何を作ればよいか」がわからず、自治体が「何を買えばよいか」もわからない。「防災に活用可能な他分野の技術の活用可能性が不明」は、⑦無人航空機・AI・衛星等の防災への横展開が遅れている現状を示す。
③実装:技術不認知・市場の小ささ・中小企業の導入資金・技術徹底の不足
// ROADMAP
有望な製品・技術やその品質・実績がユーザーに知られていない。市場が小さく、民間の自発的な投資が難しい分野がある。中小企業における防災技術の導入資金の確保が課題。全国で具備されるべき技術等が徹底されていない。
// BOTTLENECK
「市場が小さく民間の自発的な投資が難しい」という課題は防災技術分野の根本的な構造問題だ。自動施工技術・インフラ点検ドローン・早期警戒システムに毎年多額の投資をしても、「今年は災害がなかった」という年には「無駄な投資」に見えてしまう。「全国で具備されるべき技術が徹底されていない」という課題は、先進的な自治体・企業では導入が進んでいる技術が、中小企業・地方自治体では予算・人材不足で導入できていない「地域間格差」の問題だ。
// 官の動き(直近2ヶ月)
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防災庁設置(2026年秋目標):政府が「最初の顧客」として防災技術を率先調達する機能の強化。公共調達による需要創出が市場形成の鍵
内閣府 2026
// 民の動き(直近2ヶ月)
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フェーズフリー/デュアルユース製品:平時でも価値を発揮し有事には防災資機材として機能する製品開発が拡大。日常市場での販売により「市場が小さい」問題を克服するアプローチ
ロードマップ素案 2026.3
④海外展開:官民一体の取組不十分・世界の96%が発災後投資
// ROADMAP
官民一体となった海外展開の取組が不十分。世界において、災害対応関連資金(保険・財政)の96%が発災後の緊急対応・復旧に投入。
// BOTTLENECK
「世界の96%が発災後投資」という構造は、日本の防災技術の海外展開の最大の障壁だ。事前防災(堤防・早期警戒システム・インフラ強靱化)への国際的な資金が少ない状況では、日本の優れた事前防災技術を売り込む市場が限定的だ。G20南アフリカサミット(2025年)首脳宣言で「事前防災への投資促進」が盛り込まれたことは、この構造を変えようとする国際的な動きの始まりだ。「官民一体の取組が不十分」は、政府(外務省・JICA・国土交通省等)と民間企業が別々に海外展開を試みており、連携したブランド化・プロモーションができていないことを指す。