政策実装・官民投資編|永久磁石(レアアース磁石)
本記事は、戦略17分野・先行検討技術⑭「永久磁石(レアアース磁石)」について、官民投資ロードマップ素案(日本成長戦略会議 第3回、2026年3月)の構造に沿って、政府と民間が今どこまで動いているかを整理した政策モニタリングレポートです。
このレポートでわかること
- 「特定国以外で高性能磁石を供給できるのは事実上日本のみ」という戦略的不可欠性の中身
- 2026年1月7日の中国対日レアアース輸出規制強化と、その3日後(1月11日)に始まった南鳥島沖深海レアアース泥試掘という「外圧→構造改革」の連鎖
- レアアース輸入1年停止で2.6兆円の経済損失という野村総合研究所の試算の意味
- 調達源複線化(レイナス社・カレマグ社)×省レアアース化×リサイクルという三位一体戦略
- 「同志国との磁石リサイクルネットワーク構築」という西側レアアース循環経済構想
- 対象読者:日本の産業政策・重要鉱物・経済安全保障をモニタリングしている方、磁石関連銘柄への投資を検討している個人投資家の方
KPIサマリー(2026年05月時点)
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 特定国以外での高性能磁石供給能力 | 事実上日本のみ | ロードマップ素案(2026年3月) |
| レアアース輸入1年停止の経済損失試算 | 約2.6兆円 | 野村総合研究所試算(JRIFE、2026年1月) |
| 中国対日輸出規制強化 | 2026年1月7日 | ジェトロ(2026年) |
| 南鳥島沖深海レアアース泥試掘開始 | 2026年1月11日(JAMSTEC「ちきゅう」) | JRIFE(2026年1月) |
| レイナス社(マレーシア)重希土類対日供給比率 | 最大65% | 笹川平和財団(2026年) |
| カレマグ社(仏)への岩谷産業×JOGMEC出融資枠 | 最大1億1,000万ユーロ(2025年3月) | 同上 |
| 省レアアース/レアアースフリー磁石 量産技術確立目標 | 2030年(早いもので2028年度開発終了) | ロードマップ素案(2026年3月)政策目標として示されている値 |
サプライチェーンマップ・政策パッケージ4本柱の官民動向・米国MP Materials/EU CRMAとの比較・全出典一覧を収録したHTMLレポートを上記リンクで公開しています。
📌 同シリーズの「課題・政策パッケージ編」(リサイクル網未整備・原材料価格変動リスク・技術不確実性)も近日公開予定です。
本記事は業界構造の理解を目的とした情報提供です。投資判断・転職判断はご自身の責任で行ってください。データ基準時点:2026年04月〜05月。