japanesesake知識・情報2025-11-04

【基礎知識編 第15回】無濾過・熟成・ひやおろしとは?|日本酒の「時間と深み」を味わう

無濾過、熟成、ひやおろし──それぞれの製法と味わいの違いを解説。日本酒の「時間と深み」を感じる奥深い世界を紹介します。


はじめに

日本酒には、季節や時間の経過によって風味を変える多様なスタイルがあります。
その中でも「無濾過」「熟成」「ひやおろし」は、いずれも**“旨味を残す・時間を味わう”**タイプの酒です。

同じ米・水・麹を使っても、工程の違いだけでここまで味が変わるのか――
それを知ると、日本酒の奥深さが一段と広がります。


1. 無濾過とは?|旨味をそのまま残す

一般的な日本酒は、瓶詰め前に「濾過(ろか)」を行い、
にごりや色味、香味のムラを取り除きます。

一方で「無濾過酒」は、あえてこの工程を行わず、
搾ったままの日本酒をそのまま瓶詰めします。

  • 麹由来の旨味成分が残りやすい
  • 色味がやや黄金色になることもある
  • 味に厚みとパンチがある

つまり、「自然なままの日本酒」といえる存在。
少しワイルドで、食事と合わせると奥行きが感じられます。


2. 熟成酒とは?|時間が育てる“黄金の円熟”

日本酒は通常、出荷まで数ヶ月ほどの貯蔵期間を経て出荷されます。
しかし、「熟成酒(じゅくせいしゅ)」は、長期間の貯蔵で味を深めた酒

  • 貯蔵期間は1年〜10年にも及ぶことも
  • 色が琥珀色〜黄金色に変化
  • 香りはカラメルやナッツのように変化

熟成によって酸味と甘味が融合し、
まるでウイスキーやシェリーのような“円熟した深み”を楽しめます。

冷やしてワインのように飲むのもおすすめですが、
ぬる燗にすると驚くほどまろやかに変化します。


3. ひやおろしとは?|秋に最も旨くなる“季節の酒”

「ひやおろし」とは、春に一度火入れをして貯蔵し、
秋に熟成が進んだ状態で二度目の火入れをせずに出荷する季節限定の日本酒。

“ひや(冷)”は加熱せず、“おろす(出荷する)”からこの名がつきました。

  • 春に仕込んだ酒が秋に味のバランスを迎える
  • 穏やかな香りと、落ち着いた旨味
  • 「秋あがり」とも呼ばれ、食中酒として人気

秋の味覚――さんま、きのこ、栗などと相性抜群。
日本の四季を味覚で感じられる、日本酒文化の象徴といえます。


4. 味わい・香り・飲み方の比較

タイプ製法の特徴味わい飲み方のおすすめ
無濾過濾過を省略力強く厚みがある冷酒または常温
熟成酒長期貯蔵甘味と酸味の調和常温またはぬる燗
ひやおろし春仕込み→秋出荷柔らかくバランス良い常温または軽い冷酒

それぞれの個性が際立つため、
飲み比べると日本酒の"時間軸の違い"を感じられます。


5. おすすめ銘柄と購入リンク

🥂 無濾過酒:旨味の濃厚さを楽しむ

鳳凰美田 無濾過本生原酒(栃木)
芳醇で透明感のある旨味。飲みごたえとキレの両立が魅力。

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🕰 熟成酒:時が造るまろやかさ

鶴齢 熟成純米(新潟)
やわらかな酸と深い旨味、そして琥珀色の輝き。

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🍁 ひやおろし:秋の味覚に寄り添う

出羽桜 特別純米 ひやおろし(山形)
秋に最適な穏やかで優しい口当たり。

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6. 日本酒コンシェルジュAI(開発中)

あなたの好み(甘口/辛口/旨味重視/軽やか)を分析し、
「無濾過系が合うタイプ」「熟成酒向き」「ひやおろし好き」など、
AIが最適な日本酒スタイルを診断します。

さらに、診断結果から銘柄提案やペアリング料理も自動で表示予定。
「自分に合う日本酒」を、データと感性の両面から導き出します。


まとめ

  • 無濾過:旨味そのまま、濃厚でパワフル
  • 熟成酒:時間が生むまろやかさと深み
  • ひやおろし:季節とともに変化する味わい

三者三様の魅力を知ると、日本酒の世界はもっと豊かになります。
“時間を味わう”──そんな一杯に、ぜひ出会ってください。


出典:日本酒造組合中央会、国税庁、日本醸造協会、各蔵元公式資料