一般教養知識・情報2026-02-16

【Part4】“重点17分野”は本当に加速するのか?──衆院選後に日本成長戦略を再分析|造船・港湾ロジスティクス・防災・情報通信

重点17分野のうち、造船・港湾ロジスティクス・防災・情報通信の4分野を、政策→企業→人材の三層で整理。公共投資型分野が企業業績や株価にどう波及するかを分析します。

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【Part4】“重点17分野”は本当に加速するのか?

──衆院選後に日本成長戦略を再分析

造船・港湾ロジスティクス・防災・情報通信

本記事は、内閣官房「日本成長戦略本部」における
**重点17分野(検討事項セット)**を前提に整理しています。

公式資料:
内閣官房「日本成長戦略本部」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/

検討事項セット(17分野・担当大臣明記)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/honbu/dai1/kentoujikou_set.pdf


第0章|前提:公共投資はどう企業業績に波及するか

公共投資型分野の特徴は明確です。

  • 当初予算
  • 補正予算
  • 基金化
  • 税制措置
  • 地方財政波及

これらを通じて、

予算化 → 発注 → 受注 → 売上計上 → 利益 → 株価

という比較的“見えやすい”経路を取ります。

ただし、国会審議・予算成立・入札プロセスを経るため、
時間差がある点には注意が必要です。


第1章|造船

担当:国土交通大臣/内閣府特命担当大臣(経済安全保障)

① 政策レイヤー

造船は単なる産業振興ではありません。

  • 経済安全保障
  • サプライチェーン確保
  • 防衛産業との接続
  • 脱炭素対応

という国家戦略色の強い分野です。

2026年度予算案では、
従来の開発支援に加え、

  • ゼロエミッション船(水素・アンモニア燃料船)導入支援
  • 国庫債務負担行為を含む複数年度支援

といった「量産・導入フェーズ」への移行が議論されています。

また、2025〜2029年度にかけて
約960億円規模の生産設備整備支援が示されており、

これは単なる景気循環ではなく、

「国策による構造的再編・設備高度化」

へと移行している可能性を示唆します。

商船・LNG船・特殊船舶に加え、
将来的には自律運航船も視野に入ります。


② 企業レイヤー

資金が流れやすいのは:

  • 造船大手
  • 舶用エンジンメーカー
  • 船舶電子機器
  • 鋼材・厚板メーカー
  • 生産設備DX関連企業

観測ポイント:

  • 受注残高
  • 船価指数
  • 防衛関連案件の動向
  • ゼロエミ船導入支援の実行状況

③ 人材レイヤー

需要が伸びやすいのは:

  • 船舶設計
  • 海事エンジニア
  • 脱炭素技術人材
  • 生産設備DX人材
  • 調達・品質保証

第3章|防災・国土強靱化

担当:国土強靱化担当大臣

① 政策レイヤー

防災は典型的な公共投資分野です。

  • 国土強靱化基本計画
  • 災害復旧
  • 老朽インフラ更新

2025年度で現行の「5か年加速化対策」が終了し、
2026年度からは**次期5か年計画(中期計画)**が始動予定です。

報道ベースでは、

5年間で20兆円規模の事業

が想定されているとも言われています。

特に、能登半島地震等の教訓を踏まえ、

  • 事後復旧から「事前防災」へ
  • 自治体防災債の継続措置

といった制度設計が議論されています。

補正予算との連動が強い分野である点は変わりません。


② 企業レイヤー

  • ゼネコン
  • 土木会社
  • 地盤改良
  • 測量・建設コンサル
  • インフラ点検DX企業

観測ポイント:

  • 中期計画の正式決定
  • 補正予算規模
  • 地方自治体案件
  • 受注残高

③ 人材レイヤー

  • 施工管理技士
  • 防災計画コンサル
  • インフラ診断技術者
  • 防災DX人材

第4章|情報通信

担当:総務大臣

① 政策レイヤー

情報通信は:

  • 5G/6G整備
  • 基幹ネットワーク強化
  • 通信安全保障

と結びつきます。

2026年度予算案では、
従来の地上通信インフラに加え、

  • 低軌道衛星インフラ整備(宇宙戦略基金との連動)
  • 自動運転を支えるV2I(路車間通信)

への投資も議論されています。

報道では、
総務省による1,000億円超規模の低軌道衛星関連事業が取り上げられており、

地上網に依存しない「通信の自律性確保」

が新たな政策テーマとして浮上しています。


② 企業レイヤー

  • 通信キャリア
  • 基地局設備メーカー
  • 通信部材企業
  • 光ファイバー関連
  • 衛星関連企業
  • 自動運転インフラ関連

観測ポイント:

  • 設備投資計画
  • 基地局整備数
  • 衛星関連補助制度
  • V2I実証案件

③ 人材レイヤー

  • ネットワーク設計
  • 衛星通信エンジニア
  • 通信インフラエンジニア
  • セキュリティ対応人材
  • モビリティ通信設計人材

第5章|公共投資型分野の株価の読み方

公共投資型は、

  • 受注残
  • 工期
  • 営業利益率
  • 補正予算成立タイミング

を確認することが重要です。

短期では「期待」が先行し、
実際の利益反映は翌期以降になるケースもあります。


結論|どこから動きやすいか(時間軸)

短期(~1年)

  • 防災・国土強靱化
  • 補正予算関連案件

中期(1~3年)

  • 港湾ロジスティクス
  • 情報通信設備更新

中長期(3年以上)

  • 造船(大型受注・防衛連動・ゼロエミ船量産)

重点17分野は思想だけではありません。

公共投資型分野は、
比較的“数字に出やすい”領域です。

ただし、
国会審議・予算成立・制度設計を経て進むため、

継続的な観測

が重要です。


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出典

内閣官房「日本成長戦略本部」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/

内閣官房「検討事項セット(17分野・担当大臣)」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/honbu/dai1/kentoujikou_set.pdf

各種報道・2026年度予算案関連資料

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