NRC認証という切り札は、なぜ株価を守れなかったのか
中編(技術検証編)で確認した通り、NuScale Powerは対象4社で唯一NRC設計認証を取得していますが、最初の商用プロジェクトは認証取得からわずか3年で中止されました。本稿では、2026年8月5日発表のQ2決算と、ルーマニア・RoPower案件、TVA・ENTRA1との交渉状況を中心に検証します。
KPIサマリー(2026年9月3日時点)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 株価 | $9.86前後 |
| 時価総額 | 約$38億〜42億 |
| 52週レンジ | $7.21〜$57.42 |
| 高値からの下落率 | 約▲84% |
| Q2売上高 | $75,000(前年同期比▲98.8%) |
| 手元資金・投資 | $19億(前四半期比+$9億) |
この記事のポイント
- Q2売上高は前年同期の805万ドルから98.8%減少し7万5,000ドルにとどまった。 RoPower向けFEED業務の完了が主因
- 手元資金・投資は19億ドルへ拡大(前四半期比+9億ドル)。2026年6月完了の10億ドル規模ATMプログラムが主因で、無借金の財務体質を維持
- 対象4社で唯一NRC標準設計承認を取得済みだが、2026年8月時点で拘束力のある大型電力購入契約を一件も締結できていない。 規制の先行と商業の先行が別物であることを示す事例
- TVAとの最大6GW構想、ENTRA1との交渉はいずれも非拘束段階にとどまる
- Citi(Sell、目標$6.50)、RBC($10)、Northland($16)、Barclays($11)と複数証券会社が目標株価を引き下げ。コンセンサス評価は「中立」
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軽水冷却SMRの技術的位置づけ、NRC認証取得と商業契約獲得の乖離、Q2決算のセグメント別ハイライト、RoPower案件・TVA・ENTRA1交渉の詳細、株式バリュエーションとアナリスト評価の下方修正トレンド、5つのリスク要因、そして「WHAT TO WATCH」6項目を収録した完全版レポートをご用意しています。
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シリーズ構成
- 第1弾:AI×量子コンピューティング(完結)
- 第2弾:AI×次世代原子力 前編・中編・後編(完結)
- 第2弾:個別企業編① Oklo
- 第2弾:個別企業編② NuScale Power(本稿)
- 第2弾:個別企業編③ NANO Nuclear Energy(次回)
- 第2弾:個別企業編④ Centrus Energy
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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券の購入・売却を推奨するものではありません。RoPower・TVA・ENTRA1に関する記述は経営陣の見通し・交渉状況に基づくものであり、確定した契約締結・収益計上時期を保証するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。